新型コロナウィルス（COVID-19）の拡大につれてリモートワーク中のセキュリティスタッフにもますますサポートが必要
トピック: コロナウィルス（COVID-19）、リモートワーク
2020年5月7日、Phil Muncaster
現状はサイバー犯罪の温床です。企業の攻撃サーフェスを拡大している世界的なパンデミックによって、従業員はソーシャルエンジニアリングをさらに受けやすくなっており、セキュリティ対策が困難になっています。ほとんどのニュースでは在宅勤務の従業員に対するコロナウィルス関連のフィッシングメールとオンライン詐欺の増加が注目されていますが、企業にとっての問題の核心はセキュリティスタッフにあります。
残念ながら、過去1週間にわたって、この分野では、かつてない複数の問題が指摘されています。願わくは、現状が安定して、このような問題の多くが克服されることです。しかし、場合によっては、分散している従業員をサポートする方法についてセキュリティの観点から大幅に再考する必要があります。
リスクの温床
世界中で、政府によるロックダウンによって、ホワイトカラーのほとんどの従業員がソーシャルディスタンス戦略を実施せざるを得ないため、企業は、急遽、在宅勤務する必要が生じた従業員をサポートするために大変努力しています。しかし、多くの場合、「生産性」と「セキュリティ」どちらかを優先する必要がある状況下では、「生産性」を優先する傾向がかなり強いため、リスクが増大しています。
この問題の大部分はセキュリティスタッフの新しい勤務形態とリソースに依存しています。認定機関である(ISC)²（International Information System Security Certification Consortium）が世界中のセキュリティスタッフを対象に実施した調査によると、約半数の47%が、リモートワークなど、他のITタスクをサポートするために、通常のセキュリティタスクの一部またはすべてにかける時間を奪われているという結果が出ています。また、多くの企業はリモートサポートを迅速に導入する必要性とそれをセキュアに行う必要性の間で苦労しています。セキュリティリスクを評価する前に、新しいツールを性急に導入すると、問題が生じる可能性があります。ビデオ会議プラットフォームであるZoomに関するセキュリティの問題が好例です。
セキュリティタスクをフルタイムで行っているセキュリティスタッフが受けているサポートにも問題があります。上記の調査によると、セキュリティスタッフの15%は十分なリソースがないと回答し、約3分の1（34%）は、長期的には問題があるものの、さしあたっての問題はないと回答しています。同様に、業界団体であるISACAが3,700人以上のメンバーを対象に実施した最近の調査によると、セキュリティスタッフがタスクを効果的に行うための適切なツールとリソースを自宅に導入していると考えているメンバーは、わずか約半数（59%）です。また、セキュリティスタッフが増大する攻撃を検出し、攻撃に対処する準備と能力があると確信しているメンバーは、わずか51%です。
VPN（仮想プライベートネットワーク）は特に負荷を受けています。Neustarによると、グローバル企業の約4分の1（23%）ではネットワークセキュリティの大きな混乱、61%ではVPN接続の問題が生じています。このようなセキュアなチャネルが適切に動作しないと、セキュリティスタッフはリモートワーク用のエンドポイントに重要なパッチを適用する上で苦労します。考えられる理由は計画が不十分なことです。グローバル企業の約3分の1（29%）は大きな危機が発生した場合に十分に実施できるネットワークセキュリティの事業計画がないことを認めています。
悪用
もちろん、このような問題は、多くの在宅勤務の従業員が、あまりセキュアではない自宅のPCとデバイスを使用しており、オンラインでリスクの高い行動を行う可能性がある子供などのユーザとネットワークを共有しているという事実によって、悪化しています。多くの人は、現在のパンデミックに関する最新のニュースを求めているため、フィッシングメールを誤ってクリックしています。バラクーダのレポートによると、フィッシングメールは、2月末から3月末にかけて、600%以上、急増しています。
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原文はこちら：
Remote working IT security staff need more support as Covid-19 takes its toll
May 7, 2020 Phil Muncaster
