パンデミック関連のIT投資に関する新しい調査
トピック: コロナウィルス(COVID-19)
2020年10月1日、Christine Barry
最近、Mike Vizardは、コロナウィルス(COVID-19)によって、デジタル変革がどのように加速しており、IT支出がどのように影響を受けているかに関するマイクロソフトによる多国籍の調査を確認しました。今年、Dimensional Researchはバラクーダが委託した米国内の同じトピックに関する実態調査を行いました。この2つの調査からは、興味深い結果が判明しました。
バラクーダの調査トピックはマイクロソフトと重複していますが、バラクーダの調査は複数のグループを対象としています。マイクロソフトはインド(IN)、ドイツ(DE)、英国(UK)、および米国(US)にある従業員が500人以上の企業の800人の企業経営者を対象に調査を実施していますが、バラクーダは従業員が5,000人未満の企業の複数の業界の500人のIT意思決定者を対象に調査を実施しています。
テクノロジの変化
マイクロソフトのCEO(最高経営責任者)であるSatya Nadellaが、現在のパンデミックによって、2か月間で2年間に相当するデジタル変革が生じていると述べていることは、よく知られています。バラクーダの調査結果は、この発言を裏付けるものであると思われます。
バラクーダの調査に回答した企業の76%は、コロナウィルスに対処するために、下記のテクノロジに投資しています。
- 41%は、追加のITツールを購入しているか、購入することを計画している。
- 35%はデジタル変革の活動またはタイムラインを加速している。
- 34%はクラウドインフラストラクチャ(AWS(Amazon Web Services)、Azureなど)への投資を増加している。
- 34%はクラウドアプリケーション(SaaS(Software as a Service)アプリケーション、Office 365など)を導入している。
マイクロソフトの調査の方が、ITツールについて具体的であり、すべての地域の上位5つのセキュリティ投資について詳細に説明しています。米国内の投資の結果の順位は下記のとおりです。
- エンドポイントデバイスの保護
- MFA(多要素認証)
- フィッシング対策ツール
- VPN(仮想プライベートネットワーク)テクノロジ
- ユーザのセキュリティ教育
バラクーダとマイクロソフトは、今年初め以降、コロナウィルス関連のフィッシングの急増について個別に警告しています。投資の傾向は、この急増に関するバラクーダの脅威インテリジェンスと一致しています。
規模の問題
バラクーダの調査によると、企業の規模が大きければ大きいほど、クラウドインフラストラクチャに投資する傾向が強いです。
従業員が1,000~5,000人の企業はクラウドインフラストラクチャ(44%)、デジタル変革の加速(42%)、およびクラウドアプリケーションの導入(36%)に最も投資しています。このような大企業の45%は、追加のITツールを購入しているか、購入することを計画しており、大企業と中小企業の両方がツールに最も関心を抱いています。下記のとおり、大企業の投資は、すべての分野で同様であり、最大と最小の投資分野の差は、わずか9%です。
第2のグループは従業員が100~1,000人の中堅企業を表しています。このグループの投資の優先度は密接に集合しており、最大と最小の投資分野の差は、わずか10%です。他の2つのグループと異なり、中堅企業はクラウドアプリケーションに最も投資しており、その割合は36%です。クラウドアプリケーションに続く投資分野は追加のITツール(34%)、クラウドインフラストラクチャ(33%)、およびデジタル変革の加速(26%)です。
従業員が100人未満の中小企業はバラクーダの調査に回答した企業のわずか20%です。中小企業の50%は、追加のITツールを購入しているか、購入することを計画しており、中小企業は、この投資分野に最も関心を抱いています。クラウドインフラストラクチャへの投資を増加している中小企業は、わずか19%です。28%はOffice 365などのクラウドアプリケーションを導入しており、37%はデジタル変革を加速しています。
バラクーダはマイクロソフトの調査をバラクーダの調査と直接比較することはできませんが、マイクロソフトの調査結果は興味深いです。回答した米国企業のほとんどは、セキュリティ予算を最大25%増加しており、採用またはサードパーティへの外部委託によって、セキュリティエキスパートを増員しています。世界中の企業の81%は、セキュリティコストを削減すると同時に、セキュリティ投資を増加することにプレッシャーを感じています。また、約40%は、セキュリティコストを削減するために、クラウドセキュリティへの投資を優先しており、26%はフィッシング対策ツールに特に投資しています。このような優先事項の詳細については、Vizardのブログをご参照ください。
パンデミック後のセキュリティへの取り組み
IT意思決定者はコロナウィルス関連の投資の長期的な影響に複雑な感情を抱いています。バラクーダの調査に回答した企業の41%は、このような変化によって、状況が「ノーマル」に戻った場合のセキュリティへの取り組みが簡単になると述べていますが、33%は、困難になると述べています。また、26%は、変わらないと述べています。
幸いにも、回答したほとんどの企業は現在のパンデミックの間にセキュリティを強化していますが、その割合は、現在のパンデミックによって状況が悪化したと考えている企業と比較して、8%しか多くありません。ほとんどの企業がこのように感じている理由は何でしょうか。
このような結果は、通常どおりのビジネスが最初に中断した際に生じた多くの状況、および多くの企業が今すぐはまったく予測できない今後の状況から、影響を受けている可能性があります。
バラクーダの調査結果によると、企業はパンデミック関連の問題をまだ解決していません。バラクーダが調査で収集した情報のすべてを見ると、多くの企業は自社をデジタルエンタープライズとして再検討するために現在の状況を活用していると思われます。
今後
パンデミック後の従業員は、どうなるでしょうか。バラクーダは、従業員がどこで勤務しているかに関係なく、メール、データ、ネットワーク、およびアプリケーションを保護するソリューションを提供します。バラクーダのリモートワークソリューションの詳細については、バラクーダのWebサイトをご参照ください。
マイクロソフトとバラクーダが、お客様のパブリッククラウドへのセキュアな移行、ネットワークパフォーマンスの向上、およびITコストの削減を支援するために、どのように協力しているかの詳細については、このブログをご参照ください。
原文はこちら:
New research details pandemic-related IT spending
October 1, 2020 Christine Barry
https://blog.barracuda.com/2020/10/01/new-research-details-pandemic-related-it-spending/